<第190回国会 2016年5月10日 農林水産委員会>


熊本地震/特別の支援を(畜産、ほ場整備、作付が困難な地域等)/福島県・牛の死亡原因の調査を

○一般質疑(平成二十八年熊本地震に係る農林水産業復旧・復興支援に関する件等)

○紙智子君 日本共産党の紙智子でございます。
 私からも、熊本地震について質問をさせていただきたいと思います。
 熊本県、大分県地方を中心に大規模な地震が発生をして、今も余震が続いています。まず、被害に遭われた皆さんのお見舞いを申し上げますと同時に、地震対策に奮闘されている皆さんに敬意を申し上げたいと思います。
 私は、四月末に熊本市、それから益城町、西原村、菊池市、それから阿蘇市、大津町を回って被災者の皆さんから現状や要望を聞いてまいりました。それで、命と健康に関わる避難生活の改善の問題ですとか当面の住まいの問題ですとか仕事やインフラの整備など多岐にわたる要望をお聞きしましたけれども、今日、農水委員会ということもありますので、農業問題を中心にお聞きをしたいと思います。
 阿蘇地域では観光と農業が地域経済を支える両輪だという話がありました。観光客が阿蘇地域全体で年間約一千五百万人だと、阿蘇市だけでも約五百五十万人ということなんですね。ところが、二〇一二年には九州北部豪雨の被害を受けた。それから大雪被害も、知られていないですけれども、大雪被害もあった、それから阿蘇山の噴火もあったと。このゴールデンウイークは久しぶりに観光客も増えて地域が元気になると思っていたやさきの地震だったということで、非常にショックが大きい。営農を断念したり、旅館業の方たちも本当にどうしたらいいのかということで非常に不安で、撤退する経営者が出ないかということも心配されています。
 一方で、インフラが早く整備をできて地域の方が安心して住めるようになれば農業や観光も再開できる、道路ができれば観光客も来てくれると。だから、自分だけではなくて、周りの業種全体が元気になってこそ復興になるんだという話も出されました。このように地域全体が元気になるように支援するということが今本当に大切だと痛感しているんです。
 大臣も被災地に行かれました。二回行かれたと思いますね。それで、十三日には補正予算も提出するということでもあります。現在、活用できる制度を活用するのはもちろんなんですけれども、やはりよく言われるところの省庁の縦割りとかじゃなくて、本当に柔軟に対応できる支援や予算を組んで、生活はもちろん、農業や観光全体が復旧復興できる支援をすべきだと思います。
 そこで、まず政治家としての森山大臣の認識を伺いたいと思います。

○国務大臣(農林水産大臣 森山裕君) 紙委員にお答えいたします。
 私も農家の出身でありますから、まず地震が起きて最初に考えましたのは、田植の時期であり、田植ができない農家の皆さんのお気持ちというのは複雑だろうなというふうにまず思いました。それと、麦の生産を頑張っておられる地域でありますから、麦の収穫が始まるであろうに収穫はできるだろうかということをまず心配をいたしました。
 そんなこと等もあり、二日の日に現場を見させていただきました。知事とお目にかかり、いろいろ懇談の機会がありましたが、知事のお言葉の中で、将来の熊本の農林水産業の発展を考えて創造的な復旧復興をしたいのだと、こういうお話でございました。そのためにいろんな対応をお願いをしたいというお話でございました。
 ただ、現場を見て皆さんが非常に御心配をしておられるということもよく分かりましたので、できるだけ今の現行の制度の中でやれることはまずお示しをすることが大事だろうということで、昨日一定の方向を示させていただき、あと、補正予算のお願いを申し上げ、御審議をいただいた上でいろんな対応をしなければなりませんが、やはり現場を見ますと考えられないような状況でございますので、できるだけのことをやらなきゃいけないなというふうに思っておりますし、余り前例にとらわれることなく、今言われたとおり、各省庁の縦割りにとらわれることなくしっかりした対応というのが必要だろうと思いますし、まさに内閣においてもそういう考え方では一致しておりますので、我々としてもできるだけの努力をさせていただきたいと思っております。

○紙智子君 省庁の縦割り越えてというか、できる限りのという話をされて、この点では気持ちは一緒だなというふうに思いながらお聞きしました。
 それで、余震がまだ続いていますので、やっぱり緊急を要する支援ということとともに、中長期的に使える支援が必要だというふうに思いますので、よろしくお願いしたいと思います。
 次に、酪農、畜産についてお聞きをいたします。
 私は、西原村の酪農家の方と、熊本の赤牛というんですか、赤い色の牛、育てている畜産農家を訪問したんですが、乳牛百頭飼っている酪農家の方は、パトロールの人が走ってきて危険ですから避難してくださいというふうに回ったというんですね。しかしながら、生き物を飼っているから離れることできないんだというふうに言っていて、牛の世話とか施設の復旧に自分としては当たってきたというふうに言われました。
 最初二日間、水が出なかったと。それで、自分のところの地面を掘っくり返して、中の水道管が壊れていて、その管を自分で取り替えて水が流れるようにして牛に水を与えるようにしたんだという話がありました。それから、牛舎も飼料を入れた小屋も壊れた、牛も犠牲になったと。亡くなった牛がいますけれども、牛は、それで大丈夫なところに移して飼っている牛もあるので密飼いになっているわけですね。狭いところに詰め込むと。使える牧場がないか、離農した農家の牧場がないかということで探しているという話が言われました。この地域と更に阿蘇の地域もあるわけですけれども、阿蘇地域全体でいえば相当の被害が出ているということもお話をしていました。
   〔委員長退席、理事山田修路君着席〕
 それでですけれども、やはり一つは水の確保、壊れた牛舎の撤去費用ですとか再建の支援、それから密飼い状況を緩和するための牧場の確保、公営の牧場がないかとかも含めて空いているところがないかと。それから、納屋の倒壊によって被害を受けた農機具などへの支援などするべきではないかと思うんですけれども、この点についていかがでしょうか。

○政府参考人(農林水産省生産局畜産部長 大野高志君) お答えをいたします。
 ただいま委員御指摘のとおりでございまして、今回の地震に伴いまして畜産農家にも畜舎の損壊等の被害が生じているところでございまして、また熊本県からも支援の御要望を頂戴しているところでございます。
 このため、昨日、九日でございますが、被災農林漁業者の方々への支援対策を公表させていただいたところでございまして、畜舎等の再建、修繕への支援として被災農業者向け経営体育成支援事業を発動しまして、畜舎や農業用機械等の再建、修繕に要する経費を助成することとしております。また、農畜産業振興機構の事業によりまして、給水施設の復旧、それから家畜の避難に伴います簡易畜舎の設置、これらについても支援することとしております。
 農林水産省としましては、迅速かつ的確な復旧に向けまして、引き続き経営体育成支援事業の充実など追加対策を検討してまいりたいと考えております。

○紙智子君 端的にお答えいただきたいんですが、農機具なんかはどうでしょうか。

○政府参考人(農林水産省生産局畜産部長 大野高志君) 農機具の補修等についても検討させていただきたいと思います。

○紙智子君 どうもありがとうございます。
 それでは次に、菊池市、菊池市の場合は中山間地域なんですけれども、ここに、非常に急斜面地で棚田を造っているところに行きました。三町五反で主に米とゴボウを生産している農家を訪問したんですが、今日お配りした資料の写真の一枚目がその場所なんですけれども。

   〔理事山田修路君退席、委員長着席〕

2016年4月29日に菊池市のほ場にて紙智子事務所撮影
▲クリックしてPDFが見られます。

 それで、地震でのり面が幾つも地割れが発生していると。それから、農道にも水路にも亀裂が入っているんですね。水源までは十キロ程度あるようなんですけれども、中にトンネル水路も造っていて、一番長いトンネル水路でも三百メートルあると聞きました。亀裂が入っているわけですけれども、中がどうなっているかというのを調べなきゃいけないと。水を入れると二次災害が発生する可能性もあるということで、今年、作付けができるかどうか見通しが立っていないという話をしていました。作付けするにはやっぱり危険性を、それに配慮しながら水を確保すると。流してみて調べて、使えるものか使えないものかということでやらなきゃいけないんですけど、そういうことが必要だと。
 それで、間もなく梅雨の季節に入ってくるということで、それまでに中山間地の棚田とか農道それから水路の点検を行って、当面の応急復旧への支援を行うと。それからさらには、災害復旧に向けて測量や設計図の作成や圃場整備、こういった支援も急がなきゃいけないんじゃないかというふうに思ったんですけれども、この点いかがでしょうか。

○政府参考人(農林水産省農村振興局長 末松広行君) お答えいたします。
 今般の熊本地震に関して、農地、農業施設の災害復旧、急がれるところでございまして、中山間地域においても被災状況の調査を行い、また緊急にできることについては、災害査定の前に応急工事の着手が可能となる査定前着工制度を活用して早期復旧を図っていただきたいというふうにしております。
 調査などについては、全国の地方農政局や土地改良団体から熊本県の意向に沿って農業土木の技術者を派遣して、迅速な調査とか復旧のための人的支援を行うこととしております。
 さらに、今般の地震が激甚災害に指定されたことから、一定の要件を満たすものについては、災害復旧事業の申請に必要な査定設計書の作成の費用も、査定設計委託費を補助の対象というふうにさせていただくことになります。
 引き続き、県、市町村などと連携を図りつつ、被害状況の把握に努めるとともに、農地や農業施設の早期復旧が図れるよう支援してまいりたいというふうに考えております。

○紙智子君 ありがとうございました。応急復旧とそれからやっぱり本格的な復旧と、両面でやっていただきたいと思います。
 訪問させていただいた棚田なんですけれども、乗用車でも行けないような本当に急なところを細い道を通っていったところにあって、ちょうど輪作でゴボウが植わさっていたんですけど、長く根を下ろすんだけど、途中で切れてしまっていて、これはもう全滅だという話があって、こういうところも目を向けていただいてしっかり対応していただきたいと思います。
 それから次に、阿蘇市の農業についてなんですけれども、配付させていただいた写真の二枚目を見てください。これは仁比聡平参議院議員と私が写っているんですけれども、これ、隆起したのか陥没したのかちょっと分からないぐらいなんだけれども、大体胸の高さまで段差ができているという状況になっています。

2016年4月29日に阿蘇市のほ場にて紙智子事務所撮影
▲クリックしてPDFが見られます。

 それで、阿蘇市の圃場は、黒川と地下水から水をくみ上げて、多くのパイプラインを通して水を供給していると。土地改良区では、地震直後の十八日から自分たちでパイプラインの点検をやっているんですね。分かっているだけでも漏水箇所が百五十か所あると言っていました。それから、電気が復旧してからも使えないポンプも出ているということなんですね。標高が高い阿蘇市なので、五月連休がちょうど田植の時期になるというふうに言っているんですけれども、水が来ていないので代かきもできないという話でした。大雨や大雪や阿蘇山の噴火や今回の大地震、毎年自然災害が続いて、これを機に離農する人が出るんじゃないかということでの心配をされていました。
 ここは中山間地域と違って、大規模な農地整備が行われてきたわけですよね。被害の全体像の把握と、これ、まだできていないということでもあったんですけど、全体像の把握と、それから水路、農道、圃場を整備する支援を行うべきだと思いますけれども、いかがでしょうか。

○政府参考人(農林水産省農村振興局長 末松広行君) 阿蘇地域においても甚大な被害が出ておりまして、その状況の把握、大切だと思っております。基本的には、地元、一番近い市町村が被災状況を調査して県に報告して集約されるということになっておるわけですが、先ほど申し上げましたとおり、地方農政局の農業土木技術者等の現地派遣などをして、人的にできるだけ市町村の活動を支援してまいりたいというふうに考えております。
 また、先ほどと同じになりますが、必要なこと、例えば査定前着工制度とかの活用とか、そういうことも踏まえて対応をしていきたいというふうに思っております。

○紙智子君 どこを訪問しても、亀裂や水路の断裂というんでしょうか、非常に深刻だと思いました。迅速な復旧対策をお願いしたいと思うんですけれども、それでも作付けが困難になる地域も相当出るんじゃないかということも懸念をされています。阿蘇市では、亀裂は相当深いものがある、安易に再開すると二次被害が出かねないという問題もあります。大豆やソバは、作れるところはいいんですけれども、作れない、合わないところもある、作付けが困難な地域が出る場所があるというふうにも話をされました。
 東日本大震災のときに、作付けが困難な地域において被災農家の経営再開支援事業というのをやっています。営農再開に向けて復旧作業を共同で行って、被災農業者に対して支援金を交付したと思うんですね。
 大臣、十三日に補正予算を提出されるということもあるわけですけれども、営農を継続するための特別の支援策、これが必要だと思うんですけれども、いかがでしょうか。

○国務大臣(農林水産大臣 森山裕君) 地域によっては、用水の確保ができなかったり田んぼに水を張ることができずに稲の作付けが困難な可能性があることは重々承知をしております。まず、このような地域においても大豆やソバといった他の品目への転換などにより所得を確保していただくことが重要であると考えますけれども、今先生言われたとおり、特に阿蘇の辺りは厳しい状況にありますので、なかなか全て何も植えられない状況がいっとき続くということも予測をされますので、東日本大震災のときの対応等を参考にさせていただいて、しっかりした対応をしたいと考えております。

○紙智子君 是非よろしくお願いします。これ柔軟に考えていただいて、当面する展望が、希望が持ってやっていけるようなことを是非検討していただきたいと思います。
 続きまして、次は福島の問題について、農業の再生の問題でお聞きしたいと思います。
 カリウムの問題なんですけれども、福島県の農家は、原発事故の影響から福島の営農、農業を再生させるためにずっと必死に頑張っているわけです。先日、四月二十六日に、福島県の農民連、運動の連合会が東京電力と政府に要請に来ました。私も実は同席をしたんですけれども、その場で提起された問題について質問をしたいと思います。
 福島県では、牧草の放射性セシウムの吸収抑制対策として牧草にカリウムなどを散布をしています。もちろん、これ牧草を家畜に給与する際にはカリウム濃度に注意する必要があるわけですけれども、その草地で育てた牧草を牛に給与したところ、牛が死亡する事態が発生しました。ある農家は、発熱があって治療したんだけれども、その後貧血で立たなくなって死亡したというふうに言っています。
 こういう事例についてはつかんでいるでしょうか。つかんでいるとしたら、いつ把握されているでしょうか。

○政府参考人(農林水産省生産局畜産部長 大野高志君) お答えいたします。
 本年四月二十六日、まさに福島県農民運動連合会から原発事故によります損害賠償等に関する申入れございまして、その中で、牧草地の除染により牧草がカリウム過剰になり、牧草を食べた牛が相次いで死亡したといったお話をお伺いしたところでございます。
 私どもとしましては、この申入れを受けまして直ちに福島県に対しまして事実関係を調査するよう依頼したところでございます。

○紙智子君 そうしますと、把握したのはその二十六日でしょうか。

○政府参考人(農林水産省生産局畜産部長 大野高志君) そのとおりでございます。

○紙智子君 なぜそういうふうに起こっているのかという原因についてはいかがでしょうか。

○政府参考人(農林水産省生産局畜産部長 大野高志君) 今回の福島県内で除染を行った牧草地の牧草が給与されて死亡したとされる牛の死亡原因につきましては、牧草中のカリウムが過剰であったかどうかということを含めまして現在福島県が調査を行っているところでございまして、現時点で死亡原因についてコメントさせていただくのは差し控えさせていただきたいと思います。

○紙智子君 この件で東京電力に賠償を求めたそうなんですね。そうしたら、弊社としては当件に関する賠償は応じかねると判断しましたので御理解いただきますようお願いしますという回答があったと聞いているんですが、こういうことについて、この事実については御存じでしょうか。

○政府参考人(農林水産省生産局畜産部長 大野高志君) 先ほどの四月二十六日の申入れを受けまして、私どもから東電に確認いたしました。そうしましたところ、今年の二月十日に、当時のJAそうま、現在はふくしま未来から東電に対しまして死亡牛の請求の可否についての問合せがございまして、二月十八日に東電から、当件に関する賠償には応じかねる旨の回答をしたというふうに聞いております。
 いずれにしましても、本件について把握した後、まずは福島県に対して事実関係を調査するようお願いしたところでございます。

○紙智子君 福島の酪農家は、原発事故による放射性物質の汚染で苦しんで、その後の除染をめぐっても営農をめぐっても非常に苦しみが続いているわけですね。
 なぜ牛が死亡する事態になったのかということについては今調査をするということではありますので、被害に遭った農家はもちろん、やっぱり直接農家ですとか獣医さんとか、それから東京電力からも事情を聞くべきだというふうに思うんですね。
 ちょっとこの点については大臣の御認識を伺いたいと思います。

○国務大臣(農林水産大臣 森山裕君) 放射性セシウムの吸収抑制対策としてカリウムを牧草地に施肥し、その牧草を食べた牛が死亡したとされる本件につきましては、現在福島県を通じて事実関係を調査中であり、福島県の報告を踏まえて適切に対処してまいりたいと考えております。
 これまで農林水産省として、牧草中のカリウム過剰の悪影響を抑制をするために、土壌分析結果等を参考に適切な量のカリウム施肥をすること、分娩前後の搾乳牛などのマグネシウム欠乏症を起こしやすい牛に対してはミネラルの補給などの管理が必要であることについて、平成二十四年八月にマニュアルを作成をするとともに、平成二十五年四月にも指導文書を発出し、指導を行ってきたところでありますが、今後更に周知徹底をしてまいりたいと考えております。
 また、このような指導を踏まえて、必要な場合には引き続き土壌や牧草中のカリウム濃度の検査を行うよう、更に指導を徹底してまいりたいと考えております。

○紙智子君 事故が起きて直後というのはみんな本当に混乱していて、何とかしなきゃいけないということで指導があって、カリウムをずっとまいたと思うんですね。そういう意味ではやっぱり指示をしたと。しかしながら、それに対応策も出しているけれども、それが果たしてどのぐらい徹底されたかという問題もあると思うんですけれども。
 いずれにしても、実情を直接農家だとか獣医さんだとか関係者のところから聞き取るということでは、おやりになるということでよろしいでしょうか。

○国務大臣(農林水産大臣 森山裕君) 死亡牛があってはいけないことなんですけれども、それは農業共済のデータを見ていただけば分かりますとおり、どこでも幾らか死亡牛は発生をしております。それがどういう形になっているのかということと、この因果関係というものをよく調べなければいけないのだろうと思います。
 そういうことを今福島県を通じて御調査いただくようにお願いをしてきておりますし、我々としてもできるだけ、農家にしてみると大変心配な話でございますので、対応をしたいと考えております。

○紙智子君 要するに、獣医さんとか農家からも、被害遭ったというところからもお聞きになるということでよろしいですか。

○国務大臣(農林水産大臣 森山裕君) 地方参事官もおりますし、そういう人たちを通じてよく現場の事情を聞かせてみたいと思います。

○紙智子君 今大臣おっしゃいましたけど、死亡原因の把握と予防措置、これをとっていかなきゃいけないというふうに思います。
 福島の復興を加速させるというのが政府の方針でありますから、酪農家が営農をいち早く安心して続けられるようにするということでは早急な対策を打つべきだと思います。今おやりになるということだったのでこれ以上は聞きませんけれども、是非しっかりやっていただきたいということを申し上げておきたいと思います。
 福島県の農業は、原発事故の影響を受けて、出荷停止ですとかあるいは農産物の価格低下、さらに、野外で農作業をすることによって放射性物質の影響というのを心配しながら、被曝への不安ということを持ちながら、いろんな困難を抱えながら、この間、農業と地域の復興のために頑張っておられるわけですよね。
 是非、情報を敏感につかんで一つ一つの事案に対して丁寧に迅速に対応していただきたいということをお願いをして、質問を終わりたいと思います。